プロクトン、#3
浜に岩があったので海を背にしてそこに座り絵を描きました。潮が満ちてきていることには気がつきませんでした。それまで岩にいたみなが、私の背後をとおり陸に戻っていきました。数分後に先だって、この美しい村について会話をしたご夫人が陸から「もしもし」と叫んで私の注意を引きました。そしてやっと自分の置かれている状況が分かりました。大勢の人の視線を浴び、靴を脱いで浅瀬をピチヤピチヤと渡って陸地に戻りました。