夕方宿に戻ってそこの誰かに今日一日描いてきた絵を見てもらえるということはうれしいことです。モニカはいつも私と私の絵を歓迎してくれました。私の絵を見ながらワインを飲み、彼女とおしゃべりをしていると、とても幸せな気持ちになりました。彼女は私に生の牡蠣と燻製の牡蠣、鶏の卵とあひるの卵のどちらが食べたいですかと訊いたものでした。たとえそのうちの片一方しか持っていなくても… どうやら、彼女が私に食べさせたいのはどちらの場合も後者の方だったようです。今は昔の懐かしい話です。 8月15日にイギリスから帰国すると翌日から10日間連続の高校生のための講座「英語でアート」を担当しました。この夏はアメリカ人画家エドワード・ホッパーを取り上げました。テキストの中に“pre”という接頭辞を使った“idyllic pre-industry”(牧歌的な前産業社会)という表現が出てきました。生徒に“pre”(前)の反対は何かと質問しました。それは“post” (後)です。その次にそれでは“the industrial age”(産業社会)の次にはどんな時代が来るのかと尋ねました。それはきっと“the information age”(情報社会)でしょう。さらにその次の時代を尋ねてみました。彼は答えませんでしたが、私はそれはきっと“the investment age”(投資時代)ではないかと思っています。私が今年イギリスで思ったことは彼らが金融や株式市場と同様に文化にも投資を続けて平然と生きながらえているということです。我々は今日まで英国に追いつけとやってきたわけです。そこにはまだ習うことがいっぱいあると思います。だから次の夏も英国を再訪しようと思っています。
ありがとう
収二
今年のバリのお正月は3月30日でした。彼らは数々の宗教儀式やお祭りをして正月を迎えます。しかし元旦にはなにもしません。その日、舟遊びから国際線の飛行機まで、全ての仕事が厳しく禁止されてます。道には人っ子一人いません。家では炊事のためでも、火を使うことが許されません。バリの島々では一切の灯りが消されています。 ホテルの客も敷地から外に出ることができません。 そして、夜には窓から光が漏れないようにカーテンを引かなければなりません。 私はレンボンガン島で大晦日の聖祭に参加しました。 嵐はその夜に始まり私が島を離れる日まで続きました。 バリは何と神秘的な島でしょう。
ありがとう
収二
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